歯を失ってしまう原因は・・・

歯を失ってしまう原因は・・・

歯がなくなってしまう原因の8割は、むし歯と歯周病であるといわれています。
どちらの病気も、原因菌に感染し、お口の中の衛生環境の悪さから細菌が繁殖し、歯や歯茎を蝕んでいきます。
発症してしまうと、治療しても元に戻すことは困難です。そもそも病気にかからないように、予防に努めましょう。また、病気になってしまった場合は早期治療を心がけ、それ以上悪くならないように注意しましょう。

むし歯ができてしまう人とできない人のちがいは?

産まれたての赤ちゃんは、むし歯菌を持っていません。しかし、ママやパパなどご家族が持っていたりする環境の中で育つと、いつの間にかむし歯菌に感染していってしまいます。
つまり、むし歯になりやすい方というのは、その人を取り巻く生活環境に大きく影響しているのです。

むし歯菌は、赤ちゃんの時期を除いてほとんどの人が持っています。
しかし、皆がむし歯になるわけではなく、むし歯にならない人もいます。
物を食べると、それをエサに、口の中でむし歯菌が活発に活動し始めます。すると口の中は酸性になり、歯のエナメル質からカルシウムとリン酸が溶け出します。これがむし歯のメカニズムです。
しかし、口の中では唾液に含まれるカルシウムとリン酸が、エナメル質を修復(再石灰化)してくれる働きをします。
むし歯ができない人は、この再石灰化のバランス状態がよい人です。
逆に、むし歯ができやすい人は、このバランス状態が悪く、再石灰化以上にむし歯菌が活発に動いている人だといえます。

むし歯の進行

  • 1(C1)

    むし歯菌がお口の中で繁殖し、歯のエナメル質を溶かしていきます。この段階では痛みの自覚症状がないので、ついつい放置してしまいがちです。

  • 2(C2)

    むし歯菌がエナメル質を突き破り、象牙質も溶かし始めます。この段階で、冷たい水が歯に沁みたりするなどの自覚症状が出てきます。

  • 3(C3)

    象牙質が完全に侵食され、歯の神経がある歯髄まで達します。神経に到達すると今までにない強い痛みに襲われます。一度炎症を起こすと治りにくく、また歯根も腐りやすくなります。状況によっては、神経を取らなくてはならない場合も多くなります。

  • 4(C4)

    むし歯の末期症状で、歯冠部分がなくなり、歯の根だけが残った状態です。抜歯をしたり、被せ物をして治療をします。神経を取ってしまうと歯が弱くなるので、メンテナンスを怠ると、その部分からボロボロになっていきます。

むし歯にならないためには?

むし歯にならないためには?

むし歯にならないためには、何よりも歯を正しく磨いていくことが大切です。より細かい部分を磨くためにも、フロスや歯間ブラシも活用されることをおすすめします。特に奥歯は、目視で汚れを確認することが難しいので、丹念に磨きましょう。

手作業ではどうしても磨き残しが発生してしまいます。ですから、3~6カ月に1回は、歯科医院で定期検診を受けていただき、歯科技工士による歯面清掃を行うことをおすすめします。
定期検診で、見た目にはわからない小さなむし歯を見つけることができます。
むし歯の治療は、早期発見と早期治療が大原則といえます。検診を受けることで、結果的に歯を健康に守り、お金も時間も節約できるのです。

また、正しい食生活と規則正しい生活習慣も、むし歯にならない生活のポイントです。

むし歯になってしまったら

むし歯の部分を削り、きちんと埋めてふさがなければなりません。
削り取った箇所には、詰め物(インレー)や、被せ物(クラウン)での処置が一般的です。患者さまのご要望によっては審美性が高く目立ちにくいものから、丈夫で長持ちするもの、健康保険が使えるものまで様々です。
当院では、患者さまと歯科医師とがしっかり話し合いながら治療を進めることが大切と考えております。

また、かとうデンタルクリニックでは、むし歯治療で患者さまが苦しまないよう「できる限り痛みのない治療」を心がけています。
電動麻酔注射器を使用することにより、一定のスピードでゆっくりと注射液を注入することで、痛みの少ない注射を可能にしています。

インレーの種類(詰め物)

むし歯の治療などで歯を削った後に被せる人工の歯のことで、一般的には「差し歯」や「被せ物」といった呼ばれ方をしています。
クラウンには金属で作られたものやレジン(プラスチック)で作られたもの、セラミック(陶器)で作られたものなど様々な種類があり、保険と保険外で使える材料も変わります。

セラミックインレー

メリット

  • 色が変色しないため、自然な色を保ちやすい。
  • 審美性にすぐれている。丈夫で長持ちする。
  • 熱伝導性が低いので、冷たいものが沁みにくい。
  • セラミックなので、金属アレルギーの心配がない。

デメリット

  • 耐久性が金属より劣る。欠けたり割れたりすることがある。

ハイブリッドセラミックインレー

メリット

  • 審美性がよく、丈夫で長持ちする。
  • 熱伝導性が低いので、冷たいものが沁みにくい。
  • 金属アレルギーの心配がない。
  • セラミック材と比べて柔らかい。そのため、天然歯に近い噛み合わせになる。

デメリット

  • すり減ることがある。

ゴールドインレー

メリット

  • 金は体にもっとも害がない金属なので安心。
  • 本来の歯に近い硬さで、奥歯として理想的。長期安定が期待できる。
  • 適合性がもっともよく、ピッタリとした型で製作できる。

デメリット

  • 金色なので見た目が不自然になる。

銀合金インレー(保険)

メリット

  • 一般的によく使われる素材で、保険が適用されるので安価。

デメリット

  • 金属アレルギーが出る場合がある。
  • 適合性に劣り、ピッタリとした形にできない。

クラウンの種類について(被せ物)

むし歯治療などで、歯を削った後に歯冠がほとんど残らなかった場合、すっぽりと被せる人工歯のことです。
素材には、金属やプラスチック素材のレジン、セラミックなど、さまざまなものが用いられます。

メタルボンドクラウン

メリット

  • セラミックなので、透明感があり変色がない。
  • 自然な仕上がり。

デメリット

  • 全部白く覆うと、噛み合わせによっては破損してしまう可能性がある。

ラミネートベニア

メリット

  • 前歯の表面を少し削り、薄いラミネートを貼り付ける。幼少時に抗生物質の投与(テトラサイクリン)を受けると歯が変色してしまうことがあるが、その場合もこの処置で改善できる。
  • 変色する心配はない。
  • 削る量が少ないので、神経のある歯にも適用できる。

デメリット

  • 歯の全体に被せる技法ではないので、クラウンに比べると外れやすい。

オールセラミック

メリット

  • 金属を一切使用しないので、色調をより自然な色に近づけることが可能。
  • 色が変色しないため、自然な色合いを保てる。
  • セラミックなので金属アレルギーの心配がない。

ゴールドクラウン

メリット

  • 金は体に一番害がない金属なので安心。
  • 本来の歯に近い硬さなので、奥歯として理想的。長期安定が期待できる。

デメリット

  • 金色なので見た目が不自然になる。

銀合金クラウン(保険)

メリット

  • 保険が適用できるので安価に製作できる。

デメリット

  • 金属アレルギーが出ることがある。
  • 銀色なので、場所によっては目立つことがある。